先日本を読んで久々に衝撃を受けました。
「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる」
梅田 望夫著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480062858/ref=pd_ts_b_8/250-3175122-4425060
最近web2.0の著作としてかなり話題になっているらしいです。
シリコンバレーでコンサルティング会社を10年近く経営している著者です。
主にグーグルやアマゾンなど、最近のweb2.0と呼ばれる企業の豊富な実例を示しながら、今後10年のWEB業界の潮流を示唆してくれてます。
特に最近よく使われるロングテールに関しての章は目からうろこでした。著者が考える真のロングテールとは
「負け犬商品の集合体からのロングテールではなく、未知の可能性の集合体から生まれる」
ということ。
具体例としてアマゾンとグーグルアドセンスをあげています。
これまで売れなかった負け組書籍が売れるのも価値あることだが、これまで広告を出したことのないスモールビジネスやNPOと、これまで広告など掲載したことのない極小メディアという未知の可能性から新市場を創造したグーグルアドセンスの達成度が衝撃であると。
さらにグーグルCEOの言葉:
「膨大な数の、それぞれにはとても小さいマーケットが急成長していて、自分たちはその市場をターゲットにしている。膨大な数のスモールビジネスと個人がカネを稼げるインフラを自分たちが用意して、ロングテール市場を追求する。」
ここまではっきりと絞り込んだ戦略を持っていることに感動しました。
いやこれで7000億の売上となっていることは本当にすごいですよね。
私もインターネットの真髄ともいえる、未知の可能性を集めたロングテールを追求したいと思いました。
というかこの本を読んで翌日には事業プランをかなり変更してしまいました。
(方向性は変わってませんが)
こう書くとおこがましいですが、私が漠然と考えていた方向性をかなりのレベルで詳細に分析してくれているようで、本当に興奮してしまいました。
読み進むにつれて、私が感じていたことと見事にシンクロしてしまったという感覚です。
その他今後10年のWEB業界のキーワードとして、
- リアルであるこちら側とバーチャルなあちら側、情報をどちらに置くべきか
- 不特定多数の人々がその周辺で自由に新しいサービスを構築できる構造を用意する・・・APIの公開
- ネット上の不特定多数無限大を信頼できるかどうかが分かれ目となる
- 自動秩序形成システムの構築…「適切な状況の下では、人々の集団こそが世の中で最も優れた個人よりも優れた判断を下すことがある」
- 「表現そのものの制作によってではなく、表現されたコンテンツの加工・整理・配信を事業化する」サービス提供者が力を持つ
- オープンソース現象
- ネット上のあちら側でのサービスを営み、かつ不特定多数無限大を信頼する事業者がweb2.0時代を牽引していく。
これらのキーワードはかなりの深い洞察に基づいていると思います。
私も真のロングテールの可能性に賭けてみようと思っています。
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